Akiko Horiuchi
ハートムット・ランダウアー
metamorphology -objects and paintings-
2022年12月2日(金) - 2023年1月29日(日)
この度 Gallery38では、ドイツ人アーティスト、ハートムット・ランダウアーの3年ぶりとなる個展 [ metamorphology -objects and paintings- ] を開催いたします。
今回展示される新作は、2019年に開催されたランダウアーの同ギャラリーでの初個展で展示された作品の 構想を元に展開されています。シュトゥットガルトを拠点に活動する彼は、形を継続的な啓示のプロセス として解釈し、既存の形から新たな形が具現化されると言います。
今回の新作展の主軸は、ランダウアーが「wealth」と名付けた、大きなテーブルの上に100点以上の日用 品を並べたインスタレーションです。これらのオブジェの多くは、アーティストによって解体、改造さ れ、境界の流動性に対する彼の信念を反映したハイブリッドな存在へと変貌を遂げています。拾ったかけ らを改造して作った小さな彫刻、破片や貝殻、石や小さな金属の箱、定義できない不思議な「もの」が、 大きなテーブルの上に正確に一列に並んでいます。 また、壁面には、形式的・概念的にインスタレーションと相互作用する作品が展示されています。紙に描 かれた一連の抽象画は、無数の色を塗り重ねて作られた、鮮やかな色彩の縞模様で構成されています。こ れらのペインティングは、彫刻的な性質を含み、合板に描かれたミニマルなペインティングのシリーズと は対をなしています。そしてこれらは、テーブルの上に置かれた無数のオブジェの対比とし、また対応す るものとして機能しています。彼はこのインスタレーションの豊かさが「展覧会全体に放たれ、それぞれ の展示作品に見られる小さなディテール、形、色の一つ一つに影響を与え、関連付ける」と述べており、 それによってギャラリー空間全体がひとつの アートワークと化しているのです。
ハルトムット・ランダウアーのメタモルフォロジーという概念は、常に変化し、無限の変容を続けるオブ ジェの観察、付加、そして何よりも創造という永遠の可能性を表しています。 metamorphologyとは、無 から有を生み出すことのできる想像力の計り知れない豊かさを意味しているのです。
作家プロフィール
1966年、ドイツ、ゲムリクハイムに生まれる。1995年、ドイツ・シュトゥットガルトの Stuttgart State Academy of Art and Designにてファインアートの学士号を修了。その後、メキシコ、南アフリカ、エクアドル、スペインなどに滞在、 現在はシュトゥットガルトを拠点に制作をしている。近年の主な展覧会に、「elements」(Gallery 38, 東京, 2019)、 「disco debris」(Stuttgart City Library Graphotek, ドイツ、2017年)、「spirit」(Städtische Galerie Ostfildern, ドイツ、2017年)、「heliotrope」(Kiosk Tabak ltd. Expositions, Zürich、スイス、2014年)など。主なグループ展に、「Sound on 4th Floor」(Daimler contemporary Berlin, Berlin,ドイツ、2019年)、「Magic and Ritual」(Museum Villa Rot, Burgrieden,、 ドイツ、2018-2019年)、「terra incognita」(BEGE galleries, Ulm ドイツ、2014年)など。
展覧会概要 :
ハートムット・ランダウアー
metamorphology -objetcs and paintings-
会期:2022年12月2日(金) - 2023年1月29日(日)
開廊時間: 12:00 - 19:00
休廊日: 月、火、祝日
作家在廊: 12月2日(金)、3日(土)
オープニングレセプション: 12月2日(金) 18:00 - 20:00
会場: Gallery 38
東京都渋谷区神宮前2-30-28
tel: 03-6721-1505